腰痛への認識が低い医療現場

腰痛というと、整形外科に行きレントゲン検査を行い、特に異常がない場合はそのまま湿布と痛み止めをもらい、様子を見る、治らなければリハビリを受けるという流れが多いです。しかし、腰痛と一言で言っても様々な原因や病気が隠れていることがあります。腰痛=ただの加齢、使い過ぎという医療現場の認識は間違っているのです。
腰痛の一番多くの原因は、確かに使い過ぎや筋肉の張り、加齢によるものです。しかし、レントゲン検査だけでは、それらを特定するのは困難なのです。レントゲン検査に加え、医師の触診や視診、MRI検査を行い、腰の状態がどのようになっているのかを知る必要があります。
腰痛を起こす原因の疾患として、骨折、特に高齢者に多い圧迫骨折、ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、変形性腰椎症、また、腰以外の内臓疾患も痛みの原因となる場合があります。圧迫骨折は、高齢者に多い骨折4大骨折の1つです。尻もち転倒で起こりますが、骨粗しょう症のある人では、くしゃみでも起こる場合があります。脊椎がくさび型に潰れる骨折です。ヘルニアは痛みのほかに、下肢の痺れや感覚障害がでてきます。また、ひどくなると歩くこともできず、寝たきりになる場合もあります。脊柱管狭窄症は、痛み以外に間欠性破行という症状がでてきます。これは、10~15分歩くと下肢に痛みが出て、少し休むと痛みが軽減するというものです。休み休み歩かなければ、下肢に痛みが出るので、長距離を継続して歩くことが困難になります。すべり症は、圧迫骨折に付随して起こることもあり、下肢に痺れなどがでます。変形性腰椎症は、背骨が曲がり、神経を圧迫し痛みが出ます。他には、癌によ骨転移や腎臓や肝臓の疾患でも腰痛は出現します。
医師や医療従事者は流れ作業ではなく、いつから痛いのか、転倒していないか、病気をもっていないか、歩き方はどうかなど、患者さんの話や姿勢などを観察するべきです。